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公務員の給料が上がる!?人事院勧告2022

人事院勧告って聞いたことありますか?

2022年の人事院勧告は、給料UP、ボーナス0.1月UPという、3年ぶりのプラス改定でした。

これをもとに公務員の給料が決まります。公務員にとって、人事院勧告は給料や働き方、そして人生に大きな影響があるとても大事なものです。

現役公務員の人も、これから公務員を目指そうとしている人も「人事院勧告」がどんなものが知っておくと、公務員人生の役に立ちますよ!

2022年の人事院勧告

まずはじめに、2022年の人事院勧告からお話します。

●給料月額 20代~30代半ばの職員を対象に平均921円UP

●ボーナス 4.3月分➡4.4月分にUP

●「テレワーク手当」の創設検討

●給与制度のアップデートに向けた取り組み

 

給料、ボーナスUP

3年ぶりの給料UPとなりました。

特徴としては、若年層ほど上昇率が高いというもの。

初任給も引き上げになります。

そして、会計年度任用職員制度がスタートして初の給料UPとなり、非正規公務員である会計年度任用職員さんの給料も上昇します。

ボーナスは、能力給である勤勉手当の引き上げになります。

テレワーク手当&給与制度のアップデート

テレワークの際の光熱水費に相当する手当となります。

民間ではすでに導入され始めていますが、公務員への導入検討はかなり動きが早いと感じます。国家のデジタル化の取り組みの本気度がうかがえる勧告でした。

公務員のテレワークはあまり浸透していませんが、今後普及に向けた動きが加速すると思われます。

給料制度のアップデートについては、令和6年に向けて具体案をまとめるというもの。

3~4年後には、公務員の給料制度、特に諸手当についての見直しがあるかもしれません。

公務員の給料は人事院勧告で決まる

以上のように、公務員の給料は基本的に人事院勧告で決まります。

また、退職手当の改定など、給料以外も勧告されます。

2022年も、ここで紹介した以外に採用試験や人事評価制度の見直し、勤務時間制度やハラスメント防止対策など勧告は多岐にわたります。

なお、人事院勧告は国家公務員に対するものであり、地方公務員は必ずしも人事院勧告のとおりにする必要はありませんが、よほどの理由がない限り、人事院勧告にあわせて改定をしています。

なんでそんなシステムになってるの?

公務員は、民間企業と違い労働基準法の適用を受けません。(国家公務員は全部、地方公務員は一部)その代償措置として、人事院という機関を設置して勤務条件の改定を内閣に勧告します。

なお、決定権は無く、あくまで「勧告」であり、その後国会で審議された後に改定されます。

公務員の労働組合である「自治労」は、毎年この人事院と団体交渉を行っています。

人事院ってどんなところ?

人事行政に関する公正の確保及び国家公務員の利益の保護等に関する事務をつかさどる中立・第三者機関。国家公務員法に基づき設置されている。

・採用試験、任免の基準設定、研修等の実施
・給与等勤務条件の改定等を国会及び内閣に勧告
・内外の人事制度の調査研究

人事院は、外部人材である人事官3人をもって組織される。人事官は両議院の同意を経て内閣により任命され、その任免は天皇により認証される。

 

公務員の給料の変遷

人事院勧告に基づく国家公務員の給与の変動がこちらです。

公務員の給料改定は、「民間との差を埋めるために行う」というのが原則です。

そのため、リーマンショックから東日本大震災の頃は一気に下がりました。特に2012年~2013年の2年間は、勧告とは別に約5%~10%の給与カットがありました。

一方、アベノミクスによる好況であった2014年から上昇を続け、15年前と変わらない水準に戻っています。

直近では、新型コロナウイルスが流行し始めた2020年は据え置き、2021年はボーナスカット、そして2022年はコロナ前の水準に戻す形になります。

2009年~2013年  リーマンショック・東日本大震災によりDown▼

2014年~2019年 アベノミクスによりUP△

2020年~2021年 新型コロナウイルスによりDown▼

こうして見ると、下げるときは早く、上昇するときはゆるやかという、株価と同じような動きをしています。

際限なく下がるということは無いのが公務員の安定感ではありますが、急に上がるようなこともないので、いきなり羽振り良くベンツを買ったりできないというのもまた公務員です。

人事院総裁談話で分かる社会情勢

人事院勧告の中でも、「人事院総裁談話」を読むことを私はおすすめしています。

人事院総裁談話は勧告に合わせて発表されます。

これを読むと、現在の社会情勢や、公務員に求めているもの、そのためにどう環境を変えていこうとしているかが分かります。2022年も「職員のWell-being」という表現が繰り返し用いられるなど、流行が反映されたものとなります。

公務員志望の人は、これを読んでおくと、面接対策に役立つと思いますよ。

今後の動向

公務員の給料は今後どうなっていくの?

公務員の皆さんは気になるところだと思います。

以下は私の個人的な見解です。

給料面はあまり変わらないのでは

給料面はこの15年間と同じように、小さな変動を繰り返しながら、長期的にはほぼ変わらない水準を辿るのではないでしょうか。

公務員の給料を下げることは、ある意味、国家の景気後退を認めることになるため、リーマンショックやコロナのような明確な原因がなけれな下げにくいものです。

とはいえ、民間企業の給料水準がなかなか上がらないため、公務員も上がりようがありません。

給料制度、勤務制度、働き方もあまり変わらないのでは

公務員の体質上、給料体系や制度自体が大きく変わるようなこともないと思っています。

給料体系が変わらない以上、その支払いの根拠となる勤務時間など働き方の面も、抜本的に大きく変わることはないと思います。柔軟な働き方の促進を目指してはいますが、せいぜいフレックス勤務の拡充といったような程度にとどまるのではと思っています。

民間人材の登用などは進むのでは

変わっていくこととしては、民間人材の積極登用は進むのではないでしょうか。自分の上司がいきなり民間企業出身者になるようなことは起こるかもしれません。

それに合わせ、人事評価制度のアップデートや専門職キャリアといった能力給の比率アップは今後も進んでいくと感じています。

これを踏まえると、今後の公務員は「自分で資産を増やしていく努力」「スキルアップなどの自己投資」といったことがやはり必要だと私は思います。

まとめ

✅公務員の給料は人事院勧告で決まる

✅2022年の改定のポイント

 ・若年層の給料UP

 ・ボーナス+0.1月

 ・テレワーク手当の創設検討

✅公務員の給料は民間平均や社会情勢に合わせて変動する

✅自分で資産を増やす努力と自己投資をするべし

人事院勧告に興味がわきましたでしょうか?

公務員の給料は安定していて変動が少ないため、改定はあまり気にしない人も多いと思いますが、自分の給料や働き方に直接関係することですので、チェックしておくと良いと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

公務員ライフcafe

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